ベナン共和国
Republic of Benin



出展 [外務省] [各国・地域情勢] 2002.2.1現在
一般事情
  <アフリカにおける民主化の優等生>
1.面積 112,622km2(日本の約3分の1)
2.人口 579万人(1997年)
3.首都 ポルト・ノボ(Porte Novo)
4.民族 フォン族、ヨルバ族(南部)、アジャ族(モノ、クフォ川流域)、バリタ族、プール族(北部)、ソンバ族(アタコラ山地、トーゴー間)等46部族
5.言語 フランス語(公用語)
6.宗教 伝統的宗教(65%)、キリスト教(20%)、回教(15%)(1997年)
7.略史
1946年 仏海外領土
1960年8月 独立宣言(ダホメ共和国)
1963〜72年 5度の軍事クーデター
1972年10月 ケレク大統領就任(在任19年)
1975年11月 国名変更(ベナン人民共和国)
1979年11月 国民革命議会人民委員選挙(民政移管)
1989年12月 マルクス・レーニン主義放棄
1990年3月 77年共和国基本法を停止
国民革命議会解散、国名を「ベナン共和国」に変更
新内閣成立ソグロ新首相選出
1991年3月 ソグロ大統領選出
1993年6月 最高裁判所設立
1996年3月 ケレク大統領再選、ウンベジ首相新内閣発足
1998年5月 ウンベジ首相辞任、ケレク大統領新内閣発表
1999年3月 国民議会選挙
政治体制・内政
  <民主化への努力>
1.政体 共和制
2.元首 マテュー・ケレク大統領(Mathieu Kerekou)(任期5年、次回選挙は2001年3月)
3.議会 国民議会(83議席、任期4年、次回選挙は2003 年3月)
4.政府 (1)首相職 なし
(2)外相職 アントワヌ・イジ・コラウォレ外務協力大臣
(Antoine Idji Kolawole)
5.内政  独立以来、軍事クーデターが頻発。1972年に就任したケレク大統領は、1974年マルクス・レーニン主義に基づく社会主義を国是とすることを宣言。以後穏健で現実的な政策により安定を維持するが、経済状況の悪化及び1989年の東欧の激動をうけマルクス・レーニン主義を放棄。90年3月には、元世銀理事のソグロを新首相に選出。91年3月にソグロが大統領に選出され93年6月最高裁判所、94年5月社会経済評議会、7月には報道監視委員会が設置され、民主的国家機構の整備が完了。96年3月に実施された大統領選挙において返り咲いたケレク大統領は、民主化と経済構造調整を引き続き推進。2001年3月の大統領選挙ではケレク大統領が再選された。
外交・国防
  <先進諸国との関係強化>
1.外交基本方針  従来より社会主義国として東側諸国と緊密な関係にあったが、1989年にマルクス・レーニン主義の放棄を発表。近年のアフリカにおける民主化と自由化の流れを受けて、先進諸国との関係強化を進めている。国交のなかった韓国との経済関係は急速に進展し、90年9月国交を樹立。又、タイ、モロッコと関係強化。94年にシンガポール、ブルネイ、インドネシア、95年1月にマレーシアとそれぞれ外交関係を樹立している。更に、ECOWAS、協商理事会を通じた地域協力の強化を推進。
2.軍事力 (1)国防費 35百万ドル(1999年)
(2)兵 役 18ヶ月
(3)兵 力 4,800人(陸軍4,500人、空軍150人、海軍150人)(1999年)
経済(単位 米ドル)
  <経済構造調整の模範国>
1.主要産業 農業(綿花、パームオイル)、サービス業(港湾業)
2.GNP 2,227百万ドル(1997年)
3.一人当たりGNP 380ドル(1997年)
4.経済成長率 1.9%(1990〜1996年)
5.物価上昇率 2.9%(1985〜1995年)
6.失業率
7.総貿易額(2000年) (1)輸出 413百万ドル
(2)輸入 548百万ドル
8.主要貿易品目(2000年) (1)輸出 綿花
(2)輸入 食品、消費財、燃料
9.主要貿易相手国(1999年) (1)輸出 ブラジル、リビア、インドネシア、伊
(2)輸入 仏、中国、英国、象牙海岸
10.通貨 CFAフラン
11.為替レート 1ユーロ=656CFAフラン
(2002年1月の通貨単位の変更に伴う)
12.経済概況  GNPの34%(1995年)を農業が占めており、食糧の供給は安定している。貿易部門がGDPの64%(1995年)と重要な位置を占めているが、これは国際港としてのコトヌー港の役割に負うところが大きい。
 1989年6月には、貿易赤字、累積債務等の増大により80年代に破綻した財政状況を立て直すため、世銀・IMFの支援を受けて第一次構造調整計画を策定(同計画は、1.銀行システムの再編 2.財政改革 3.公企業改革 4.農業改革を内容とするもの。89年7月〜92年6月の3ヵ年計画で実施)。91年には、92年から95年にわたる第二次構造調整計画を実施し、96年2月より第三次構造調整計画を発効。同国の経済改革努力に対する援助国・機関の評価は非常に高い。96年における実質経済成長率は5.5%。財政赤字は97年度予算で83,172百万CFAフラン(前年度比34.1%増)。
13.対外債務 1,686百万ドル(99年)
経済協力(単位 億円)
  <基礎生活分野における協力>
1.我が国の援助実績 (1)有償資金協力(99年度まで、ENベース)31.66億円
(2)無償資金協力(99年度まで、ENベース)158.64億円
(3)技術協力実績(99年度まで、JICAベース)12.75億円
2.主要援助国(1998年) (1)日本(33.0)(2)ドイツ(32.4)(3)フランス(28.8)(4)デンマーク(14.6)
二国間関係
  <日増しに高まる対日関心度>
1.政治関係  1960年8月1日ベナンを承認。我が方は、在象牙海岸大が兼轄。(1967年3月開設。)先方は在中国大が我が国を兼轄している。(1983年6月開設。)両国関係は一般的に良好であり、特に経済協力関係の強化等に進展を見ている。
2.経済関係 (1)対日貿易(2000年 単位:百万円)
   (イ)貿易額
      輸出 6
      輸入 1,268
   (ロ)主要品目
      輸出 実綿、動物
      輸入 自動車、鉄鋼板、魚釣用具
(2)我が国からの直接投資
3.文化関係 文化無償により94年教育・文化各組制作機材(べナン放送局)を供与した。
4.在留邦人数 13人(2000年10月現在)
5.在日当該国人数 12人(1998年12月末日現在)
6.要人往来
(1)往
2000年12月 日・ベナン友好議員連盟
菅原喜重郎、熊谷市雄、大野松茂、嘉数知賢(衆)議員
(2)来
1962年11月 ザンスー外務大臣
1963年9月 コベール・アカ大統領
1988年4月 ダンコロ運輸大臣
1989年2月 ゲソ議長(大喪の礼)
ハズメ外相( 〃 )
1990年11月 ソグロ首相(即位の礼)
ナタ外相( 〃 )
1991年4月 ナタ外務・協力大臣
1993年10月 ソグロ大統領(アフリカ開発会議)
ロベール・ドス外相( 〃 )
ポール・ドス蔵相( 〃 )
ロベール・タニョン計画大臣( 〃 )
1994年2月 ソグロ大統領(公式実務)
ロベール・ドス外相( 〃 )
ポール・ドス蔵相( 〃 )
ロベール・タニョン計画大臣( 〃 )
アダム・ソディアエ農村開発大臣( 〃 )
1995年8月 ソグロ大統領夫人(女性、人口、開発のための国会議員会議(東京)出席)
1997年2月 パドヌー国民教育・科学研究大臣(小学校建設計画入札立ち合い)
1998年10月 ケレク大統領(第2回アフリカ開発会議)
イジ外務協力大臣(  〃  )
グベド商業・手工業・観光大臣(  〃  )
2001年12月 イジ外相(TICAD閣僚レベル会合)
7.二国間条約・取極 1962年11月 貿易協定発効